やる気のエンジン
2019年12月01日
今年も早いものであと1ヶ月を切りました。
年を重ねるごとに1年が過ぎるのを早く感じるのですが、生徒に聞くと「やっと12月」とか「今年は長かった」とか、大人と時間の感覚が全く違います。
ジャネの法則というのがあるのですが、時間の長さの感覚は1÷年齢に比例するというものです。
例えば、12歳の中学生は1/12 36歳の大人は1/36
つまり12歳の子は36歳の大人の3倍、時間を長く感じるというものです。
大人よりも時間がゆっくりと過ぎる子に、「テストまで○○日」と言っても、なかなか響かない子がいるのは、こんなところにも理由があるのかもしれません。
高校入試の受験勉強でも、同じようなことが起こります。
星伸スクールでは中3の春から、受験に向けて叱咤激励しています。
しかし、高校入試などどこ吹く風で春、夏、秋を過ごし、今頃になってやっとエンジンがかかりだす受験生がいます。
「このままでは、志望校が受からない」という不安から急に勉強をしだすのです。
しかし、そのパワーはすごいものがあります。
私たちは、これを「ブラックエンジン」と呼んでいます。
不安や危機感からくる「やる気」です。
もちろん、こんな「やる気」も動機として悪いものではありません。
時には必要なこともあります。
しかし、「ブラックエンジン」には弱点があります。
不安や危機感と向き合って「やる気」が起こっているため、長続きしないのです。
それでも1年間ずっと、ブラックエンジンが続く生徒もいます。
例えば中3の早い時点でブラックエンジンが働き、志望校に合格するのです。
ここまでは良いのですが、高校合格と同時に不安や危機感がなくなりブラックエンジンがストップ。
学習意欲がなくなり高校の成績は最下位。
これでは意味がありません。
では、何か他にないかと言えば、それは「ホワイトエンジン」です。
ブラックエンジンはネガティブな動機ですが、「ホワイトエンジン」はポジティブな動機によるものです。
「自分の将来に役立てたい」
「親に楽をさせてあげたい」
「社会の役に立ちたい」
などといった自分や社会、他人のことをポジティブにとらえて起こってくる動機です。
「ホワイトエンジン」のやる気は長く続きます。
歴史上の偉人を見ても、この「ホワイトエンジン」と思われるやる気で、偉業を達成した人も数多くおられると思います。
ただしホワイトエンジンの弱点は、やる気が起こりにくいこと、また、ブラックエンジンと比べてパワーが弱い場合があるということです。
例えば子供に「社会は、みんなが助け合って成り立っている。だから社会で役に立つ人になれるように、勉強をがんばりなさい」と言っても、心に響かなかったり、響いてもそれほどやる気が起きなかったりするような場合です。
では、何か他にもっと良い方法はないのでしょうか。
実は受験生になってから勉強をやりだし、そのあと高校に進学してからも、ずっと頑張り続ける生徒も多数います。
どうして、これほどやる気が続くのでしょうか?
それは最初、「この成績では合格できない。大変だ、勉強しなくちゃ」と「ブラックエンジン」が働きます。
しかし勉強しているうちに、勉強の面白さや、やりがいを感じ「ホワイトエンジン」に切り替わり、やる気がずっと続くのです。
つまり、短期間しか働かない「ブラックエンジン」から長期間働く「ホワイトエンジン」に切り替わったということです。
生徒にとって、どちらのエンジンが心に火をつけるかわかりません。
だからと言って、何もしなければやる気は起きません。
星伸スクールでは、「ブラックエンジン」「ホワイトエンジン」のどちらでも動き出すような指導を心がけていきます。
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