未来に輝け!

2021年12月01日

「英語が、苦手になったのは理由があるよ。思い出してごらん。」と私は生徒に語りかけました。

「先生、本当に英語は中1からダメなんです。だって習い始めた頃から、姉からどうしてこんな簡単な問題ができないの!

って、よく叱られました!」

私は、その生徒の苦手の原因が姉の言葉にあると感じました。確かに中3の姉からすれば中1の英語はものすごく簡単です。

しかし、本人が自信をなくすような言葉を、その時に言うべきではなかったのです。

自分に自信がある子供なら、そのような言い方をされても「なにくそ」と思い、効果がある場合があります。

しかし、今の子供たちは自信がない子が多く、そのような言葉によって、やる気をそいでしまったり、自信をなくしてしまったりします。

 

私は早速その生徒に、「勉強は嫌」と、ひとまとめに嫌と思わず(否定的な気持ちは脳の能力を低下させる)、どこが嫌なのか、何が原因なのか、どうすれば好きになれるのか具体的に考えてみようと伝えました。

この生徒のケースのように、苦手教科の原因を探ってみると過去に関わった人たちの不注意な発言にたどり着くことがよくあります。

 

私たちは日常で何気なく言葉を使っていますが、言葉の使い方は本当に難しいと思います。

こちらが正しいと思うことを言っていても、言葉を受け取る側の捉え方次第で、やる気をなくしたり、自分を否定したりすることがあるからです。

特に日本の子供たちは、先進国の中でもダントツに自信のない子供たちが多いので要注意なのです。(内閣府 2018年 我が国と諸外国に関する調査)

昔なら「こんなことで高校に行けるか!」と言えば、「なにくそ!」と思い発奮する子が多くいましたが、今は少数派になりつつあります。

それぐらい今の子供たちは気持ちの面で弱くなってきています。

現在、星伸スクールに通塾してくる生徒たちは元気いっぱいですが、多くの日本の子供たちが置かれている状況を統計で見ると、子供たちの厳しい現状が見えてきます。

 

コロナ禍の影響もあると思われますが、ある調査では、小学生のおよそ10人に1人、中学生の5人に1人が抑うつ傾向にあると報告されています。

本人も家族も気づいていない場合が多く、ひきこもりや不登校につながる場合があるそうです。

不登校について言えば、子供の数が減っているにもかかわらず、前年度より8.2%増の19万6127人で、過去最多になったそうです。

(文部科学省の問題行動・不登校調査 2020年度に30日以上登校せず「不登校」とみなされた小中学生)

また小中高校の児童生徒の自殺者数は415人で、過去最多になったそうです。心が痛みます。(文部科学省発表 2020年度)

 

私たち大人にできることは、子供たちを愛し勇気づけ、未来に向かって力強く歩んでいけるように力添えすることだと思っています。

そして、一つ一つの言葉を発するときに、その言葉を受け止める子供たちの気持ちにしっかりと寄り添っていきたいと思います。

どうか子供たちの未来が素晴らしいものでありますように!

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